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製作ノート
■6月末〜7月上旬|中間発表と院生展への準備
7月末の中間発表(7月31日)および院生展搬入(7月28日)に向け、最終準備の段階に入った。 撮影については、月曜夜(22時〜24時)を固定枠とし、7月13日を撮影終了の期日と定めた。以降は手元の素材によって展示を構成する。写真の選定・テストプリント・A3本番出力、導入テキストおよび制作ノート抜粋の文面作成と印刷を、7月中旬にかけて順次進める予定である。 中間発表に向けては、理論的枠組み(外送理論とアウラの接続)と展示方法を中心とする発表骨格を作成し、面談での確認を経て精緻化を進めている。外送理論の記述における未解決の論点——プラトン『ティマイオス』の具体的な視覚モデル(眼の火と太陽光の合流)と、本研究が参照する「能動的に光を送り出す」という広義の外送理論的イメージとの整合性については、引き続き細田先生と協議しながら詰めていくつもりである。
玖 枢
7月5日読了時間: 1分
■6月中旬〜6月26日|展示形式の設計——遮光暗室の制作と全体チェック②
院生展(7月末〜8月上旬)に向けて、展示形式の具体的な設計と制作を進めた。 本展示の中核は、観賞者が撮影者と同じ身体的経験を反復する空間である。映画用の黒ビニールを用いた遮光暗室(高さ295cm×幅240cm×奥行255cm)を実際に構築した。空間の寸法は面談時に細田先生と共に算出したものである。観賞者は入口の外で懐中電灯を一本受け取り、完全な暗闇の中に入り、自らの手で写真を照らして鑑賞する。外送理論の観点からは観賞者自身が光を「送る」主体となり、アウラの観点からは写真がその光に「応答」する——展示形式そのものが本研究の理論的主張を体現する仕組みとなることを意図している。 制作過程では実践的な試行錯誤があった。完全遮光の空間では出口の位置を見失う恐れがあるため、当初は蓄光テープを入口の縁に貼付して目印とすることを試みたが、蓄光の減衰が早く実用に耐えなかった。そこで方針を転換し、出口側のビニールの裾を床から約2cm浮かせる形とした。足元に生じるわずかな光の漏れが出口の目印として機能すると同時に、慌てた観賞者が裾を踏んでビニールを破損するリスクも回避
玖 枢
7月4日読了時間: 3分
■6月4日〜6月5日|面談での理論的深化とベンヤミン講義の聴講
6月4日の面談では、理論的枠組みの記述方針について重要な指針を得た。外送理論に関する小論文は、現代科学の知識(光の反射・屈折等)をいったん頭から取り除き、古代ギリシャの思考の内側に入り込んで書くべきである、という助言である。面談中には、ボードレールの「常に酔っていなければならない。酒に、詩に、あるいは美徳に」という一節も提示された。外送理論を科学的正誤の対象としてではなく、一つの世界観として内側から生きて記述せよ、という趣旨と理解している。ボードレールがベンヤミンにとって最重要の参照先の一人であることも、この文脈で改めて確認された。 また、ベンヤミンの寓意(アレゴリー)概念についても議論した。意味が断片化し、廃墟のように寄せ集められるというその構造を、自身は映画におけるモンタージュ——断片の組み合わせが新しい意味を生成する技法——との類似において理解した。一方で、ベンヤミンをめぐる政治的・宗教的文脈からは距離を取り、あくまで視覚とアウラの理論として参照するという方針も確認された。 翌6月5日には、大宮勘一郎先生による講義「ヴァルター・ベンヤミンを
玖 枢
7月4日読了時間: 2分
■5月29日|細田先生との美術館視察——チュルリョーニス、ユージン・スミス、ジブリ
5月29日、細田先生と共に東京の展示施設三館を訪問した。 上野では、ミカロユス・チュルリョーニスの展覧を鑑賞した。音楽家であり画家でもあるチュルリョーニスの、音楽を絵画の形式で表現する試みを前に、細田先生と「五感の表現と媒体の選択」について議論を交わした。あわせてリトアニアの歴史的背景についても話が及び、作品の背後にある文化的文脈への理解を深めた。聴覚的経験を視覚メディアへ翻訳するという同氏の実践は、不可視の光を可視の写真へ翻訳する本研究の構造と通底するものがあり、示唆に富む鑑賞体験となった。 続く東京都写真美術館では「ユージン・スミスとニューヨーク・ロフトの時代」を鑑賞。細田先生と当時の歴史的状況を参照しながら作品を読み解いた。 最後に訪れたのは三鷹の森ジブリ美術館である。正直に記せば、一日で三館を巡る行程は想像を遥かに超えて体力を消耗するものであり、加えて前夜は視察への緊張からほとんど眠れていなかった。三館目に辿り着いた時点で、思考力はすでに限界に近かった。しかしその朦朧とした頭で観た館内は、かえって強烈だった。アニメーション映像の制作過程が
玖 枢
7月4日読了時間: 2分
■4月下旬〜5月22日|撮影方法の転換と全体チェック①
この期間は、季節の花々を主要な被写体として紫外線撮影を継続した。その過程で、撮影方法における重要な転換があった。 これまでの撮影では、微細な蛍光構造への接近を優先し、ベローズ装置による高倍率マクロ撮影を多用してきた。しかし、接写によって得られる画像は細部の情報量こそ多いものの、画面全体としての質が伸び悩んでいるという課題を自覚していた。そこで方針を転換し、意図的に被写体から距離を取り、40mmレンズをf11に設定した、被写界深度を重視する撮影へと移行した。「機材によって対象に接近する」段階から、「距離を取り、画面全体を構成する」段階への移行であり、昨年9月の面談で示された「記録から作品へ」という課題に対する、撮影技術のレベルでの応答と位置づけられる。
玖 枢
7月4日読了時間: 1分
■4月9日〜4月23日|M2研究計画書の確定——外送理論とアウラの接続
新年度の研究計画を立てるにあたり、まず向き合わなければならなかったのは、M1の研究に対して自身が抱えていた根本的な不全感である。 自身が紫外線写真を撮り続ける最も強い動機は、突き詰めれば「光った。この色は何だ」という、極めて端的な驚きと感動にある。しかしM1展の作品群では、その感動が観賞者に伝わっておらず、作品は事実の提示に留まっていた。さらに深刻だったのは、それを補うために参照してきた理論が、制作の実感から遊離しているのではないか——写真に後から理論を貼り付けて体裁を膨らませているだけではないか——という不安が、常に拭えなかったことである。理論と制作が別々の場所にあるという感覚は、研究の土台に関わる問題として残り続けていた。 4月9日、新学期最初の面談を実施。春休み中の理論研究(ボードリヤール、バルト、ソンタグ)および海南島のフィールド成果を報告したところ、細田先生より「外送理論(extromission theory)」が提示された。これは入学当初にも先生が関心のある話題として一度言及していた古代の視覚論であり、視覚を「眼が能動的に光を放射し
玖 枢
7月4日読了時間: 2分
■3月11日〜4月8日|帰国後の理論研究——「写真とは何か」を問い直す
3月11日に日本へ帰国。M1展を終えたことによる一区切りと、海南島での新たなフィールド経験を経て、自身の研究を「撮影し記録する」という実践レベルから、「写真というメディアそのものを問い直す」という理論レベルへと一段引き上げる必要性を強く意識し始めた。新学期の開始(4月9日)までの約1ヶ月間は、次年度の制作および論文執筆の土台を築くため、意図的に理論研究に専念する期間として設定した。 この時期に集中的に取り組んだのは、写真論および記号論に関する古典的理論書の読解である。具体的には以下を並行して読み進めた: ジャン・ボードリヤール『シミュラークルとシミュレーション』:オリジナルなき複製、現実を凌駕する記号としての「ハイパーリアル」概念。紫外線写真が提示する「肉眼では決して見ることのできない現実」が、果たして「現実の記録」と呼べるのか、あるいは別種のリアリティを生成する装置なのか、という問いを開いた。 ロラン・バルト『明るい部屋』:「ストゥディウム」と「プンクトゥム」の二項概念、および写真の本質としての「それは=かつて=あった(ça-a-été)」。な
玖 枢
4月8日読了時間: 3分
■2月20日〜3月10日|遼寧および北京における滞在
海南島より一度遼寧省へ戻り、その後2月28日に北京の母の元へ移動。3月11日の日本帰国までの期間は、家族との時間と並行して、研究の次段階に向けた思考の整理に充てた。
玖 枢
4月8日読了時間: 1分
■2月15日〜2月19日|海南島におけるフィールド観察
2月15日より、母と共に海南島を訪問。琼海・三亜・海口の三地を巡り、亜熱帯気候特有の動植物および海洋生物を対象に、紫外線観察を実施した。携行したUVA光源により、これまで宇都宮周辺では遭遇し得なかった生物相に対する蛍光反応を試みた点で、本研究において重要なフィールド経験となった。 最も顕著な発見は、潭門鎮の海岸において、夜間20時頃に観察された海藻群の強い赤色蛍光である。岩礁帯に付着する糸状および殻状の藻類が、UVA照射下で鮮明な赤色の蛍光を呈した。後日、撮影画像を生成AI(Gemini)にて簡易的に同定を試みたところ、褐藻門(Phaeophyceae)に属する糸状藻類および殻状藻類である可能性が示唆された。褐藻類に含まれるフコキサンチンやクロロフィルc等の色素群が紫外線励起下で特有の蛍光を発する可能性があり、これは陸上植物の葉緑体が示す赤色蛍光と類似した発色機構によるものと推測される。 その他の観察対象は以下の通り: 兴隆熱帯植物園:園内の多様な熱帯植物に対し蛍光反応を検証。種による差異が確認されたが、海岸の藻類ほどの強度には至らなかった。..
玖 枢
4月8日読了時間: 2分
■2月5日〜2月14日|帰国および春節期間
2月5日、春休みに伴い中国へ帰国。2月10日には実家のある遼寧省へ移動し、春節を家族と過ごした。この期間は制作上の進捗はほぼなく、家族との時間と休息に充てることとなった。長期の制作活動および年明けのM1展準備による疲労を回復させる、意図的な空白期間として位置づけられる。
玖 枢
4月8日読了時間: 1分
■1月16日〜2月2日|M1展の搬入及び搬出
希望をもたらしてくれた印刷工場と数日にわたる遠隔調整を経て、最速の国際便により製本済みの作品集を受領した。手元に届いたB4サイズの写真集の、紙の密度から伝わる手応えのある質感は、印象深く記憶に残るものとなった。 搬入当日は、写真集本体とMacモニターによるループ映像作品を併設する構成を実現した。印刷物による「反射光」と、モニターによる「発光」の対比は、当初の意図通り、紫外線写真というメディアの二重性を空間的に表現することができたと考える。 一方で、本制作プロセス全体を通じて、自身の未熟さを痛感する場面も多かった。とりわけ最大の反省点は、製本という工程に対する事前の見積もりが甘く、本来確保しえたはずの調整時間を確保できなかったことである。M1展に与えられた制作期間と工程量から逆算すれば、より余裕を持った仕上がりが達成可能であったはずであった。 ただし、この一連の試行錯誤を通じて、細田教授より製本に関する基礎知識(制作プロセスの全体像、紙質に応じた糊/スプレーの使い分け等)を直接ご教示いただく機会を得た。失敗から得た知見として、修士二年次の制作および
玖 枢
4月8日読了時間: 1分
■1月11日〜1月15日|印刷業者の決定と入稿
自家製本も失敗し、途方に暮れていたところ、友人を介して探し続けていたある印刷工場から連絡があった。 その工場は短納期対応が可能で、しかも広色域のファインアートプリントに対応した特殊な機械を導入しているとのことであった。 藁にもすがる思いでデータを送り、至急テストを行ってもらった。送られてきたテストプリントを見たときの安堵感は忘れ難い。これまで黒く潰れていたディテールが浮かび上がり、あの繊細な紫のグラデーションが、紙の上に見事に定着していたのである。 ようやく、納得のいく作品として出力できる目処が立った。 すぐに本発注をかけ、現在は工場での製本工程に進んでいる。数々のトラブルに見舞われたが、なんとかM1展の搬入には間に合う見込みである。
玖 枢
4月8日読了時間: 1分
■1月4日〜1月10日|自家製本の試行錯誤と物理的な敗北
年が明けても状況は好転せず、冬休み中に当たった5社の工場からも、色再現不可との回答が続いた。 窮地に立たされた自身は、大学にある広色域対応のインクジェットプリンター(ジークレー)を使用し、教授の監修のもと、自分自身で出力から製本までを行うという最終手段に出た。 形式は、時間の連続性を表現できるA4サイズの「蛇腹折り」を採用した。 しかし、いざ制作を始めてみると、「本を作る」という行為がいかに高度な技術を要するかを痛感させられた。 不安を感じながらも、なんとか形にした試作段階のサンプルを恐る恐る細田先生にお見せしたところ、「これでは高校生の工作レベルだね」と一刀両断された。先生の言葉はあまりに正論であり、自分の甘さを突きつけられ、穴があったら入りたいほどの羞恥心に襲われた。しかし同時に、その悔しさが強烈な原動力となった。「絶対にプロのクオリティで仕上げて見返す」という執念に近いエネルギーが湧き、それが結果として、諦めずに工場を探し続ける推進力になったのだと推測される。
玖 枢
4月8日読了時間: 1分
■12月15日〜12月28日|CMYKの壁と色の喪失
展示まで1ヶ月を切り、制作は最大の難所に差し掛かった。印刷における色再現の問題である。 中国の印刷会社数社にコンタクトを取り、色校正(テストプリント)を取り寄せたが、届いたサンプルを見た瞬間、血の気が引く思いであった。 作品の生命線である、あの深く、妖しい青紫色や蛍光色が、CMYKのインクでは全く再現されていなかったのである。鮮やかな光の粒子は、彩度が著しく低下し、濁ったグレーへと変質していた。 理屈ではRGBとCMYKの色域差(ガマット)については理解していたが、実際に自分の作品がここまで劣化してしまう現実に直面し、相当な衝撃を受けた。「見えないものを見せる」はずの作品が、印刷技術の限界によって再び「見えないもの」になってしまう。 同時期に進めていた中期発表のプレゼン準備や原稿の推敲のプレッシャーも重なり、精神的にかなり追い詰められた時期であった。
玖 枢
4月8日読了時間: 1分
■12月1日〜12月14日|「見る」ためのデザインと解説書の分離
レイアウト作業が進むにつれ、一つの大きな決断をした。写真集本体から、説明的なテキストを一切排除することにしたのである。 当初は写真の横に撮影データや意図を添えていたが、テストプリントを眺めていると、どうしても文字情報に目が吸い寄せられ、純粋に「色を見る」「形を感じる」という体験が阻害されてしまうように感じられた。 そこで、テキスト情報はすべてA5サイズの別冊「解説書(マニュアル)」として独立させることにした。 この解説書では、本研究を知らない方を対象に、以下の二つの視点から丁寧に記述を試みている。 技術的背景: 完全暗室の中でUVライトのみを光源とし、長時間露光を行うという特殊なプロセスについて。 哲学的背景: なぜ私たちはこの世界をこのようにしか見ることができないのか。例えば、人間よりも遥かに多くの色覚受容体を持つシャコ(蝦蛄)の視覚世界や、色盲のパラドックスといった生物学的・哲学的な問いを引用しながら、「可視化」の意味について考察を巡らせている。
玖 枢
4月8日読了時間: 1分
■11月14日〜11月30日|M1展の展示空間構成——「反射」と「発光」の並置
修士一年次展の具体的な展示プランを確定させた。 メインとなるのは印刷された「作品集」であるが、それだけでは私の捉えた紫外線の世界を完全には表現しきれないという懸念があった。そこで、Macのモニターを使用した30秒ほどのループ映像作品を併設することにした。 印刷物はあくまで光の「反射」を見るものであるが、実際の紫外線撮影の現場で見ている光は、暗闇の中で物質そのものが光を放つ「発光」現象である。写真集では物質としてのディテールと定着された時間を、映像ではモニターという発光体を通じて、色が揺らぎ、変化し続ける「現象としての光」を見せる。 この静と動、反射と発光という対照的な二つのメディアを並べることで、鑑賞者の体験をより立体的なものにしようと試みている。
玖 枢
4月8日読了時間: 1分
■10月30日〜11月13日|InDesignによるレイアウト構築とグリッドシステムの導入
撮影データの蓄積が十分に進んだことを受け、M1展に向けた最終的な作品形態である「作品集」の制作に本格的に着手した。 細田先生からの助言を受け、まずはヤン・チヒョルトの『新タイポグラフィ』やグリッドシステムに関する理論書を読み込むことから始めた。これまで自身は感覚や直感で写真を配置しがちであったが、先生との対話を通じて、有機的で予測不可能な「紫外線の光」を扱うからこそ、その器となるレイアウトには数学的で厳格な秩序が必要なのだと気づかされた。 InDesign上での作業は、まさにその秩序との格闘であった。モニター上で見る写真は美しくても、それを白い紙面という空間に置いたとき、余白がどう作用するか、ページをめくるリズムがどう生まれるか、といった物理的な感覚を掴むのに苦労した。 何度もラフを出力しては、写真と写真の間隔を数ミリ単位で調整し、グリッドに拘束される不自由さと、グリッドがあるからこそ生まれる美しさの間を行き来するような時間が続いた。
玖 枢
4月8日読了時間: 1分
■10月23日〜10月30日|映像理論の学習と、M1展の展示形式の検討
前回の面談で受けた映像編集に関する指摘の補足として、細田先生より関連書籍(『映像編集の秘訣』を含む計二冊)を借用。理論的な学習を深める。 並行して、華道の実践と花材のUV蛍光反応のデータ蓄積も継続。その過程で、細田先生と共にサボテン(仙人掌)を観察したところ、他の植物とは異なる特異な蛍光反応が確認され、強い関心を引かれた。この結果を受け、次なる被写体の主要テーマとして、サボテンを含む多肉植物のUV撮影を計画に加えることとした。 また、1月末に開催予定の「修士一年次展(M1展)」の展示形式について、細田先生と具体的な協議を行った。議論の結果、これまでの研究成果を体系的に提示する手段として、写真集(フォトブック)形式での展示を採用する方針が固まった。 ただし、具体的な印刷仕様(用紙選定、サイズ、製本方法、コスト管理など)については、最終的な作品群の構成を見ながら、引き続き検討していく課題とする。
玖 枢
2025年11月13日読了時間: 1分
■ 10月17日〜10月23日|蛍光反応の蓄積と、映像編集技法に関する考察
この期間は、引き続き「二重の色彩構成」の知見を深めるため、新たな花材の蛍光反応について観察と記録を継続した。 主な新規観察例: 雲竜柳(ウンリュウヤナギ): 葉部分が、UV照射下で非常に鮮やかな 赤色 の蛍光を示した。 黄百合(キユリ): 可視光下で黄色の花弁が、UV下では 緑色 へと変化した。 白菊(シラギク): UV照射下でも顕著な色彩変化は見られなかった。 これにより、種によって蛍光反応の有無や変色のパターンが大きく異なることがあらためて確認され、構図設計における「予測不可能性」と「発見の面白さ」が再認識された。 並行して、これまでの写真撮影の合間に記録していた短い映像素材(約15秒)を編集し、ポートフォリオ(動画クリップ)として細田先生に提出。 面談において、先生より編集技法(カットの繋ぎ方、リズム等)に関する具体的な指摘を受けた。特に、いくつかの古典映画をリファレンスとして提示され、映像における時間軸の構成について、非常に有益な示唆を得た。 このフィードバックを受け、同映像はYouTubeにアップロードし、自身のポートフォリオサイ
玖 枢
2025年11月13日読了時間: 1分
■ 10月3日〜10月16日|華道学習と「二重の色彩構成」の発見
前回の計画に基づき、インターネット上の資料を参照しながら華道の独学を開始。並行して、スーパーマーケット等で安価な切り花を継続的に収集し、「挿花→(UV)撮影」のプロセスを繰り返した。 特に、枝や茎を意図した角度で固定するための「補強」といった技術の学習を通じて、一定の技術的進歩は感じられた。しかし、それ以上に、華道そのものが持つ高度な技術体系と美的感覚(「审美眼」)の習得には、単なる知識の蓄積以上の、長期的な訓練と実践が必要であることを痛感した。 この試行錯誤の過程で、紫外線撮影特有の、極めて重要な発見があった。多くの花材が、可視光下とは全く異なる蛍光反応を示すことである。 主な観察例: 桔梗(キキョウ): 可視光下では緑色の葉が、UV照射下では鮮やかな 黄色い蛍光 を示した。 紫色の霞草(カスミソウ/満天星): 可視光下では紫色の花弁が、UV照射下では明確な 赤色 に変化した。 この発見は、本研究における「華道を用いたUV撮影」が、二重の色彩秩序を考慮する必要があることを強く示唆している。 すなわち、 (1)自然光(可視光)下での色彩的バラ
玖 枢
2025年11月13日読了時間: 2分
以下は、2024年4月から今までの研究制作記録である。視覚によって捉えられない情報を写真メディアによって可視化することを目的とし、紫外線の性質および鉱石・日常物質との関係性を観察・撮影・記録する実験を行った。
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