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■ 6月13日〜6月18日|身近な昆虫の蛍光観察

  • 執筆者の写真: 玖 枢
    玖 枢
  • 7月19日
  • 読了時間: 1分

室内外や生活圏内にて発見された昆虫(蛾・黄蜂・天牛など)を収集し、照射条件を統一した上で紫外線下の蛍光反応を観察・記録した。死亡直後の個体に限らず、乾燥・劣化した標本でも、表面の鱗粉や節構造、翅における反射特性の差異が明瞭に確認された。種によって蛍光の発色部位は大きく異なるが、複眼部分においては365nm紫外線照射時に白色の強い反射が観察される。これは、無数の個眼(オマティディア)で構成される複眼表面の微細構造が、紫外線を均質に散乱・反射するためと考えられる。角質素材そのものの紫外線反射率の高さも影響しており、これは蛍光ではなく光学的な拡散反射によるものである。また、膜質翅においては赤色の偏光が観察された。極めて薄い翅膜による干渉色(薄膜干渉)が主因と考えられ、さらに翅表面の微細構造による構造色的効果が、特定波長の散乱・反射を強調している可能性がある。

 
 
 

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