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■ 7月19日〜7月28日|院生展の準備と“見せる”ことへの意識

  • 執筆者の写真: 玖 枢
    玖 枢
  • 8月11日
  • 読了時間: 2分

この期間は、大学院生展の準備に集中していました。

出展作品として選んだのは、これまでの観察と試行錯誤の中で撮りためた紫外線写真の中でも特に思い入れのある5点。最終的な構成やトーンを見直しながら、Lightroomでの微調整やPhotoshopによる細部の補正を行い、「他人の目にどう映るか」をいつも以上に意識しながら仕上げていきました。


出力には、教授からお借りした微噴プリンターを初めて使用しました。印刷はただ「プリントする」だけでは済まされず、写真作品として外に出すためには本当に多くの細かい工程があるのだと痛感しました。たとえば、Photoshopでのシャープ処理ひとつとっても、USM(アンシャープマスク)とハイパスの使い分けによって見え方が全く異なり、どちらが自分の意図に近いかを都度確認する必要がありました。

さらに、プリンターのブランドに合わせたICCプロファイルをダウンロードして適用する作業も発生し、初めて知る設定や管理方法も多く、印刷そのものがひとつの“作品化プロセス”であることを強く実感しました。

額装には教授からお借りしたフレームを使用しましたが、カッターでマットを切る作業だけは本当に大変で……次回は大人しく外で裁ちマットを頼もうと心に決めました。


また、展示スペースに合わせて、QRコードで読み取れる形の作品紹介ページも制作。研究背景や技術的なポイントなどを自分の言葉でまとめながら、「見せる」ことと「伝える」ことのあいだについて考える時間にもなりました。

展示当日は、作品の位置決めをめぐってちょっとピリつく場面もあり、「自分の作品をちゃんと見せたい」という気持ちと、「全体のバランスを考える」ことの両立の難しさを実感しました。

あとで教授から「照明や視線の流れにもっと配慮が必要」と指摘されて、展示ってただ作品を壁にかければ終わりじゃなくて、空間をみんなで一緒につくるものなんだな…としみじみ感じました。

 
 
 

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