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■ 9月16日〜9月25日|後期面談:「記録」から「作品」への転換と、構図研究の開始

  • 執筆者の写真: 玖 枢
    玖 枢
  • 11月13日
  • 読了時間: 2分

9月25日、秋学期開始後、初めてとなる細田先生との面談を実施。夏期休暇中に取り組んだカビの培養観察、月食撮影、および望遠鏡の自作構想について報告を行った。


教授からの主なフィードバックと、それに基づく方針転換は以下の通りである:

  1. カビ撮影の限界点: 菌糸の質感は評価されたものの、「画面の変化が頭打ちである」との指摘を受ける。これは自身でも「また同じ絵だ」と感じていた停滞感と一致し、主題として新しい驚きを生み出しにくい素材である可能性が示唆された。

  2. 天体撮影計画の保留: 望遠鏡による深空撮影の構想について、機材コスト(中古赤道儀、フィルター等で十数万円)と夜通しの撮影時間を要する点を教授と共に試算。結果、「趣味としては最高だが、修士論文の軸とするには重すぎる」との結論に至り、この計画は当面“ほどほど”の範囲に留める、あるいは保留することを確認した。

  3. 次段階への移行=「美術性」の追求: 教授より、研究は「新しい機材」を追う段階から、「どう魅せるか」という画面の構成力を鍛える段階へ移行すべきである、との強い助言を受けた。構図、色彩、視線誘導といった要素を深掘りし、これまでの**『実験記録』から『作品』へと昇華させる**ことが、後期の最重要課題として設定された。


この面談を受け、画面の構成力を鍛えるための具体的な行動計画を以下のように策定した:

1. 華道(挿花)による立体フレーミングの習得: 「空間を削って奥行きを組む」訓練として、華道の学習を開始する(草月流の体験教室を予約)。枝を切り落とす「引き算の美学」を、写真のトリミングやフレーミングに応用し、立体的な構図法を身体的に習得することを目指す。

2. 名画の構図分析と「レシピ化」: 北斎、ルーベンス、ゴッホなど、古今東西の名画の高解像度データを入手。iPad上でトレースしながら、黄金比、三分割、S字、対角線といった画面の“骨格”を分解・抽出し、「構図レシピ」としてタグ付け・体系化する。これを今後の紫外線写真のラフ制作に直接応用する。

3. 室内ミニスタジオでの試作量産: 大規模機材(望遠鏡、UVCライト等)は一旦保留。代わりに、室内にA3サイズ程度の簡易スタジオ(箱庭スタジオ)を設置し、「挿花+UV」など、立体物と光の組み合わせによるテスト撮影を量産する。失敗と撮り直しのサイクルを高速で回せる“筋トレの場”として運用し、試行錯誤の密度を高める。

 
 
 

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